ウェブマガジンCheRishにて連載中のフレグランス短篇小説集、 「魔法の香り手帖」 「Vol.35～あえかなるセレーネ」が、 本日掲載となりました！ Fablogでは他媒体やSNSで記載していない "あとがき"を追記欄に記載しております。 まずはこちら↓をご覧いただき、 …… more ぜひ後程追記からあとがきもご覧いただけたら嬉しいです☆ 「魔法の香り手帖」 Vol.35～あえかなるセレーネ http://cherishweb.me/32382 バックナンバーはこちら。 http://cherishweb.me/category/series/yuki_rin あとがきはこちら↓ 左下の「READ MORE...」をクリックください。 ＜「あえかなるセレーネ」あとがき＞ 着想はペンハリガンの発表会で「LUNA」を試香したときから始まりました。 昨年の秋くらいでしょうか。 LUNAは名前の通り「月」をイメージしたオードトワレです。 柔らかく静かで、どこかアンバランスなのはボトルのリボンだけではありません。 月が満ち欠けする様子も、香りに投影されているように感じました。 ルナと言えばローマ神話の月の女神…とされていますが、 ギリシャ神話ではセレーネ(またはセレーネ―)となり、 同一なのかどうか？は分かりませんが、その名前となってります。 セレーネが登場する神話で有名な、 美青年であるエンデュミオーンとの物語。 まさにペンハリガンのエンディミオンというフレグランスと、 ルナはカップリングフレグランスとして提案されています。 セレーネはエンデュミオーンを愛すあまり 不老不死の永遠の眠りを与え、 夢の中のエンデュミオーンと交わったと言われています。 「あえかなるセレーネ」では、 エンデュミオーン(名前は記載せず"青年とだけ表記")に一目惚れし、 彼を現世から水の中の世界へ移動させ、 自分のものにしてしまう・・・という話を書きました。 が、最後までご覧いただいた方はお気づきですね？ そう、青年はセレーネを狙って計算づくで水の世界へ入ったのです。 月の存在は太陽と同じくらい、地上で絶対的な存在です。 その月(セレーネ)を、自分に夢中にさせてやりたい、 意のままに扱ってやろうという野心が見え隠れしています。 「あえかなる」とは、 弱くきゃしゃで頼りない意味を持っています。 人々に愛され見上げられ、 神聖なものとして崇められているセレーネが、 恋に翻弄され、眉根をキュッと寄せて困っている様をイメージしました。 女神も恋をすれば一人の女。 この先、青年と辿りつく先は何処なのでしょうか。 それはあなたの想像の中。 close

【掲載情報】フレグランス短篇小説集「魔法の香り手帖」Vol.35